CHARACTER

The Ardent Devotee

とろ火の子ドラゴン

熱い気持ちと誠実さを胸に、時間をかけて深く愛していく。

01

図鑑説明

恋する幻獣たちの里にすむ、ずんぐりとした子ドラゴン。背には小さなぷっくりした竜の翼、足元に短い尻尾、頭にちょこんと丸い角を持つ。ぽっこりしたお腹に小さな弱火を灯し、その上にちいさな片手鍋をかけている。そして、ひとつの想いを何年もコトコトと煮込み続けている。火を強くすれば早く煮えるとは知っている。それでも、強火にすると味が荒れると信じ、けっして火力を上げない。気になる相手ができると、動き出すのは必ず自分から。ただし短距離走ではなく、長距離走のペースで進む。会うたびに少しずつ距離を縮め、相手を深く知っていくその時間そのものを味わう。多くの相手と浅く関わるより、たったひとりを時間をかけて知り尽くしたいと願う。情熱は派手な炎ではなく内側に宿る。相手を知りたいという気持ちと、一緒にいる深い安心として、静かに、それでいて強く燃え続ける。「会いたい」「そばにいたい」は言える。けれど勢いではなく、少し間を置いて、誠実な重みをこめて口にする。相手が以前ぽろっと言ったことを、ずっと覚えている。そして後から「あのとき言ってたよね」とそっと触れるのが得意。唯一のなやみは、胸の弱火が外から見えにくいこと。そのせいで相手に「気持ちがあるのかな」と思わせてしまう。鍋から立ちのぼるハート形の蒸気を半目で見つめながら、今日もとろ火のまま、急がず深く愛している。

02

エピソード

  1. 01

    季節がひとつ、煮込むうちに

    告白のひと言を、ちょうどいいタイミングで渡したい。もう少し相手を知ってから、もう少し確かめてから。そう思って鍋をかき混ぜているうちに、里の木々がすっかり色を変えていた。火を強くすれば早いのに、とは知っている。それでも味が荒れるのが怖くて、今日もとろ火のまま。煮込んだぶんだけ深くなる、とだけは信じている。

  2. 02

    あのとき言ってたよね

    何気ない雑談で、相手が一度だけこぼした好きな飲み物の話。子ドラゴンはそれをずっと覚えている。そしてずっと後になって、ふと差し出す。「あのとき言ってたよね、覚えてる」。大きな告白ではない。けれどこの一語こそ、外から見えにくい弱火の熱が、ようやく相手に届く瞬間になる。

  3. 03

    黙っていられる距離

    何を話そうと気を張らなくていい。並んで座って、ただ黙っていられる。そんな関係になったとき、子ドラゴンはやっと本当に近づけた気がする。すると、半目の口元がほんの少しだけほどける。盛り上がりより、この静けさの中にこそ愛情の手応えを覚えるタイプ。

03

関係

子ドラゴンが自分から誠実にリードして、鍋を煮込む。ウィスプは急かさず寄り添い、深い愛情をそっと注ぐ。情熱の温度も、じっくり進むテンポも同じ。だから二人の間には、深く静かな関係が音もなく育っていく。とろ火の蒸気のそばで、何も言わずに長く一緒にいられる。

同じ“自分から動く・求める”どうしなのに、進み方は正反対。グリフォンは『その日のうちに次の約束!』とぐいぐい前へ進む。とろ火の子ドラゴンは半目で鍋をかき混ぜながら「なんでそんなに急ぐの」。グリフォンは「なんでもっと盛り上がれないの」。こうしてすれ違う。温度(情熱と安定)も、テンポ(じっくりと前向き)も真逆だからだ。それでも互いの違いを訳し合えれば、深みと活力を補い合える。

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